○高鍋町男女共同参画推進条例
令和2年3月23日
条例第8号
目次
第1章 総則(第1条―第8条)
第2章 男女共同参画社会の形成の促進に関する基本的施策(第9条―第18条)
第3章 高鍋町男女共同参画推進懇話会(第19条)
第4章 雑則(第20条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、男女共同参画社会の形成について、基本理念を定め、町、町民、事業者及び教育に携わる者の責務を明らかにするとともに、男女共同参画社会の形成の推進に関する施策の基本となる事項を定めることにより、男女共同参画社会の形成を総合的かつ計画的に推進し、男女共同参画社会の実現に寄与することを目的とする。
(1) 男女共同参画社会 すべての人が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって、社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保されることにより、均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会をいう。
(2) 積極的改善措置 前号に規定する機会に係る男女間の格差を改善するため必要な範囲内において、男女のいずれか一方に対し、当該機会を積極的に提供することをいう。
(3) 町民 町内に居住し、通勤し、又は通学する者をいう。
(4) 事業者 町内において、営利、非営利を問わず、事業又は活動を行う個人又は法人その他の団体をいう。
(5) 教育に携わる者 学校、地域、家庭その他のあらゆる分野において教育活動を行う者をいう。
(6) 性別等 性別、性的指向(恋愛感情又は性的感情の対象となる性別についての指向をいう。)、性自認(自己の性別についての認識をいう。)をいう。
(基本理念)
第3条 男女共同参画社会の形成の推進は、次に掲げる理念を基本として推進されなければならない。
(1) すべての人が性別等による差別的取扱いを受けることなく、個人として尊重されること。
(2) 性別等による固定的な役割分担等に基づく社会における制度又は慣行が、すべての人の社会における活動の自由な選択に対して影響を及ぼすことのないように配慮されること。
(3) 性別等にかかわらず、すべての人が社会の対等な構成員として、あらゆる分野における意思の形成及び決定に共同して参画する機会が確保されること。
(4) 家族を構成するすべての人が、相互の協力と社会の支援の下、子育てや介護その他の家庭生活及び決定に共同して参画する機会が確保されること。
(5) すべての人が性別等に関する理解を深め、生涯にわたり安全かつ健康な生活を送ることができること。
(6) 国際社会における取組みを勘案し、その動向に配慮すること。
(町の責務)
第4条 町は、前条に規定する基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、男女共同参画社会の形成の推進に関する施策(積極的改善措置を含む。以下同じ。)を策定し、及び実施する責務を有する。
2 町は、男女共同参画社会の形成の推進に当たって、町民、事業者及び教育に携わる者(以下「町民等」という。)、国並びに他の地方公共団体と連携を図るよう努めなければならない。
3 町は、公衆に表示する情報において、男女共同参画社会の形成の推進を阻害するおそれのある表現を行わないようにしなければならない。
(町民の責務)
第5条 町民は、基本理念にのっとり、職域、学校、地域、家庭その他の社会のあらゆる分野において、男女共同参画社会の形成の推進に取り組むよう努めなければならない。
2 町民は、町が実施する男女共同参画社会の形成の推進に関する施策に協力するよう努めなければならない。
(事業者の責務)
第6条 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動に関し、男女共同参画社会の形成の推進に取り組むよう努めなければならない。
2 事業者は、すべての人が職場における活動に対等に参画する機会の確保に努めるとともに、すべての人が職業生活における活動と家庭生活における活動その他の活動とを両立して行うことができる職場環境を整備するよう努めなければならない。
3 事業者は、町が実施する男女共同参画社会の形成の推進に関する施策に協力するよう努めなければならない。
(教育に携わる者の責務)
第7条 教育に携わる者は、基本理念にのっとり、男女共同参画社会の形成の推進に配慮した教育を行うよう努めなければならない。
2 教育に携わる者は、町が実施する男女共同参画社会の形成の推進に関する施策に協力するよう努めなければならない。
(性別等による権利侵害の禁止)
第8条 何人も、職域、学校、地域、家庭その他の社会のあらゆる分野において、次に掲げる行為を行ってはならない。
(1) 性別等による差別的取扱い
(2) セクシャル・ハラスメント(性的な言動により当該言動を受けた者の生活環境を害すること又は性的な言動を受けた者の対応によりその者に不利益を与えることをいう。)
(3) ドメスティック・バイオレンス(配偶者その他の親密な関係にある者に対して、身体的又は精神的な苦痛を与える暴力行為をいう。)
第2章 男女共同参画社会の形成の促進に関する基本的施策
(男女共同参画基本計画)
第9条 町長は、男女共同参画社会基本法(平成11年法律第78号)第14条第3項に規定する男女共同参画基本計画(以下「基本計画」という。)を定めるに当たっては、第19条に規定する高鍋町男女共同参画推進懇話会に諮問しなければならない。
2 町長は、基本計画を策定したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
3 前2項の規定は、基本計画の変更について準用する。
(施策の策定等に当たっての配慮)
第10条 町は、男女共同参画社会の形成に影響を及ぼすと認められる施策を策定し、及び実施するに当たっては、男女共同参画社会の形成に配慮しなければならない。
(町民及び事業者の理解を深めるための措置)
第11条 町は、男女共同参画社会の形成に関する町民及び事業者の理解を深めるため、広報活動等を行うものとする。
(教育及び学習の推進)
第12条 町は、学校教育、社会教育その他の教育の分野において、男女共同参画に関する教育及び学習の推進のために適切な措置を講ずるよう努めるものとする。
(町民等への支援)
第13条 町は、町民等が行う男女共同参画社会の形成に関する活動を支援するため、情報の提供その他の必要な措置を講ずるものとする。
(相談及び苦情の処理等)
第14条 町長は、第8条各号に掲げる行為その他の男女共同参画社会の形成を阻害する行為に係る事案等について、町民からの相談があった場合は、関係機関と連携を図り、適切に処理するものとする。
2 町長は、町が実施する男女共同参画社会の形成の促進に関する施策又は男女共同参画社会の形成に影響を及ぼすと認められる施策について、町民等から苦情の申出があった場合は、必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
(調査及び研究)
第15条 町は、男女共同参画社会の形成を推進するために必要な調査及び研究を行うものとする。
(事業者への協力依頼)
第16条 町長は、必要があると認めるときは、事業者に対し、男女共同参画社会の形成の推進に関する広報及び調査について、協力を求めることができる。
(推進体制の整備)
第17条 町は、男女共同参画社会の形成の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため体制の整備を図るとともに、必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講ずるものとする。
(男女共同参画社会の形成の推進状況の公表)
第18条 町長は、毎年度、基本計画に基づく施策の推進の状況に関する報告書を作成し、これを公表するものとする。
第3章 高鍋町男女共同参画推進懇話会
(設置)
第19条 町は、男女共同参画社会の形成の推進に関する重要な事項を調査審議するため、高鍋町男女共同参画推進懇話会(以下「懇話会」という。)を置く。
2 懇話会は、次に掲げる事務を行う。
(1) 町長の諮問に応じて、基本計画の策定、変更等、男女共同参画社会の形成の推進に関する施策その他の重要事項を調査審議し、町長に答申すること。
(2) 必要に応じ、男女共同参画社会の形成の推進に関する施策及び重要事項について、調査審議し、町長に意見を述べること。
3 前項各号に定めるもののほか、懇話会の組織及び運営に関し、必要な事項は、規則で定める。
第4章 雑則
(委任)
第20条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、町長が別に定める。
附則
この条例は、令和2年4月1日から施行する。