○高鍋町有和牛造成及び貸付条例

昭和28年6月3日

条例第9号

第1条 和牛の資質の向上を図るとともに、畜産振興による農業経営の改善合理化に資し、併せて町有財産を造成するため、和牛の貸付けを行うものとする。

第2条 町は、毎年度予算の範囲内で、和牝犢を購入するものとする。

第3条 町有牛は、本条例によるのほか、昭和40年3月末日まで処分することを得ない。

第4条 町有牛の貸付けは、第2条で購入したものとその仔牛をもって充てる。

第5条 町有牛の貸付けを受けようとする者は、次の資格を有するものでなければならない。

(1) 本町に居住し、独立の生計を営み、農業を主業とする者

(2) 飼料作物10アール以上を栽培し得る者

(3) 町税を完納し、町政に協力している者

(4) 地区内で相当の信望を有する者

(5) 優良家畜の増殖に貢献できると認められる者

第6条 町有牛の貸付けを受けようとする者は、毎年4月末日までに様式第1号による町有和牛貸付申請書を町長に提出しなくてはならない。

第7条 町長は、前条の貸付申請書を取りまとめ、申請者につき諸般の事情を調査し、貸付けの順位を決定するものとする。

第8条 貸付けは、前条の順によるも、申請者に大きな変転があった場合、及び貸付けを不適当と認めるに至ったときは、貸付けを中止するものとする。

第9条 貸付決定者が貸付けを受ける場合は、町長の承認する2人以上の保証人をたて、様式第2号による契約証を町長に提出しなければならない。

第10条 借受後の飼養管理その他一切の費用は、借受者の負担とする。

2 貸付牛は、自ら飼養管理し、他に転貸することはできない。

第11条 借受者は、必ず毎年貸付牛を農業災害補償法(昭和22年法律第185号)による家畜共済の最高額に加入させなければならない。ただし、共済掛金の払込みに際しては、町に納入した後町名にて払い込むものとする。

第12条 借受者は、貸付牛が満10歳に達するまでは、町の指示に従い、種付けをしなければならない。ただし、初めて交配させようとする場合は、あらかじめ町の指示を受けなければならない。

第13条 次の事項が発生したときは、借受者は、遅滞なく町長に届け出なければならない。

(1) 借受者及び保証人の身上に異動が生じたとき。

(2) 使用場所を変更しようとするとき。

(3) 貸付牛のへい死、罹病又は畜体に異常を認めたとき。

(4) 種付け及び出産したとき。

(5) その他必要と認めたとき。

第14条 貸付牛が出産した犢1頭を町に無償提供したときは、その貸付牛を無償で払い下げるものとする。ただし、提供する犢の価格は、貸付当時の貸付牛の価格を超えるものとする。

2 成牛であって再貸付けしたものは、前項の規定にかかわらずその牛の能力に応じ決定するものとする。

第15条 生産犢が生後満4箇月以上に達すれば、家畜市場に出場させるものとし、出場後30日以内は、飼養の義務があるものとし、その期間を超える場合は、相当の飼養費を借受者へ支払うものとする。

第16条 町に提供した犢が、特に優秀であった場合は、犢を提供したときの評価額の1割以内を奨励金として交付することができる。

第17条 借受者が本契約を解消し、貸付牛を返還しようとするときは、30日以内にその旨を町長に申し出なければならない。

第18条 借受者が次の各号に該当するときは、契約を解消し、牛は、町が引き取るものとする。ただし、情状により引取りを延期することができる。

(1) 飼養管理不良と認めたとき。

(2) 成仔牛ともに標準成育をしていないと認めたとき。

(3) 町長の指揮に従わないとき。

(4) 町行政に非協力なとき。

(5) その他不都合の所為があると認めたとき。

第19条 貸付牛が繁殖成績不良なとき、飼養に不適当と認めたとき、又は町の都合によりやむを得ないときは、解約返還することがある。ただし、解約に際してはあらかじめ借受者へ通知しなくてはならない。

第20条 第18条又は前条の規定により借受人が契約を解消されたとき、借受人は、町へ無条件無賠償で貸付牛を返還しなければならない。

第21条 貸付牛に事故があった場合は、時価により価格を決定し、保険金の差額を町5分、借受者5分にて負担する。

第22条 借受者の故意又は過失により貸付牛の価値を減損したときは、その損害の全額を借受者が負担し、町に賠償しなければならない。

第23条 飼養管理の適否及び健康検査のための年3回以上貸付牛の検査を行う。

2 前項検査の場合は、借受責任者は示された場所及び日時に貸付牛を索付けなければならない。

第24条 町が返還を受けた貸付牛は、牛の状況により再貸付けをなし、牝牛は、売却するものとする。

第25条 この条例の適正な運営を図るため、この条例に規定していない事項及びその他重要な事項は、町長が定める。

第26条 この条例以前に貸付けされた貸付牛もこの条例を適用する。ただし、既に犢牛を生産し、これを処分した貸付牛については、双方合議の上決定するものとする。

この条例は、公布の日から施行し、昭和28年4月1日から適用する。

(昭和40年3月30日条例第18号)

この条例は、公布の日から施行し、昭和40年2月15日から適用する。

(昭和45年3月31日条例第14号)

1 この条例は、公布の日から施行する。

2 改正後の規定は、この条例施行前の貸付牛についても適用する。ただし、既に無償で払い下げた貸付牛については適用しない。

(昭和57年12月13日条例第17号)

この条例は、公布の日から施行する。

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高鍋町有和牛造成及び貸付条例

昭和28年6月3日 条例第9号

(昭和57年12月13日施行)

体系情報
第9編 産業経済/第2章 林/第3節
沿革情報
昭和28年6月3日 条例第9号
昭和40年3月30日 条例第18号
昭和45年3月31日 条例第14号
昭和57年12月13日 条例第17号