冬春キュウリにおいて、ウイルス病及びウイルス媒介虫が増加しています。
令和3年度病害虫防除情報第10号
冬春キュウリのウイルス病及びウイルスの媒介虫の増加が確認されたため、令和4年1月28日付けで宮崎県病害虫防除・肥料検査センターより病害虫防除情報第10号が発表されました。
生産者におかれましては、各地域の発生状況を把握しながら適切な防除に努めていただきますよう、お願いいたします。
1 作物名 冬春キュウリ
2 病害虫名 黄化えそ病(MYSV)、ミナミキイロアザミウマ
退緑黄化病(CCYV)、タバココナジラミ
3 発生状況(経過)
1月中旬の巡回調査における黄化えそ病、退緑黄化病の発生面積率、発病株率は平年より「多」、媒介虫であるミナミキイロアザミウマ、タバココナジラミの発生面積率、100葉当たりの虫数は平年より「やや多~多」であった。
4 防除上の注意
(1)MYSVはミナミキイロアザミウマ、CCYVはタバココナジラミによって伝搬するため、徹底した防除を行い密度低下に努める。
(2)施設内に有色粘着板を設置し、成虫を捕殺する。また、雑草は媒介虫の生息・増殖場所になるため、施設内及びほ場周辺の除草を徹底する。
(3)発病株は速やかに抜き取り、ほ場外に持ち出して適切に処分する。
(4)薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同一系統薬剤の連用は避け、作用点の異なる薬剤のローテーション散布に努めるとともに、天敵や微生物殺虫剤を活用する。
(5)改植時の留意点
1 前作キュウリの栽培を終了する前に、殺虫剤散布を行い、媒介虫の密度低下に努める。
2 栽培が終了したらハウス内の除草を徹底するとともにキュウリを完全に抜根し、伐根後は蒸し込みを行う。
3 蒸し込み期間中は有色粘着板を設置し成虫を捕殺する。
4 後作キュウリの定植時には必ず粒剤もしくは灌注剤を施用する。
5 苗の購入の際には、病害虫の発生状況を十分に確認する。また、苗の農薬散布履歴を確認し、育苗時に粒剤の施用がない場合には直ちに施用する。
6 低温時の土壌くん蒸剤の使用は薬害を生じやすいため、消毒期間を十分に確保する。また、薬剤の使用にあたってはラベル表示の確認を十分に行い、農薬使用基準を遵守する。
<連絡先>
電話:0985-73-6670
ファックス:0985-73-2127
更新日:2022年02月04日