次期作に向けたサツマイモ基腐病対策
次期作に向けたサツマイモ基腐病対策
長雨等の影響により、感染が急激に拡大しているほ場が見られます。
被害が大きくなるほど対策の効果は薄れるため、発生程度が小さいときの発病株の持ち出しや防除等の対策が必要です。また、次作の被害を防ぐために、苗床の準備や収穫後の対策が非常に重要になります。
十分な対策を行い、次作の発生を抑えましょう!
○基本的な考え方
サツマイモ基腐病は「連作障害」の1つです。対策の基本は、病原菌を「持ち込まない」ことに加えて、「増やさない」ことが重要ですので、かんしょの連作を避け、計画的な「輪作」を実施しましょう。
○重要管理1 「収穫後のほ場の管理」
・本ぽの土壌消毒効果を高めるため、地温が15℃以上確保できる時期(10月上旬)までに数回耕転を行い、残さの分解を促進しましょう。
・畦や法面を含め、発病残さがほ場に残っていると次の感染源になります。発病が確認されたほ場については、可能な限り収穫残さをほ場外に持ち出しましょう。
特に発病残さは、確実にほ場外へ持ち出してください。
○重要管理2 「苗床の土壌消毒」
【消毒前(準備)】
・消毒前に、苗床では丁寧に根や屑いもごとほ場外へ持ち出してください。特にハウスのサイドや谷では残さが残りやすいため注意してください。残った屑いもは、再萌芽して次年度の感染源になります。
・適切な土壌水分(土を握りしめ、放したら固まりが少し崩れる程度)を確保しましょう。
適切な土壌水分でなければ、ガスの拡散が不十分になり、消毒効果の低減につながります。
【消毒時】
・地温を確保できる時期(10月上旬)までにバスアミド微粒剤、もしくはクロルピクリン剤で土壌消毒を実施しましょう。バスアミド微粒剤は土壌中に混和するため、処理後に2回以上耕転してください。
・土壌消毒時は、ガスの揮発による消毒効果の低下を防ぐため、ビニール等で全面被覆しましょう。特にクロルピクリン剤は被覆せず使用すると、農薬取締法違反になり、刑事罰が課されるため、必ず被覆してください。
・使用薬剤のラベルを確認し、散布量や処理期間等は必ず守ってください。
・消毒終了後は、有用微生物も死滅しています。有用微生物がいないほ場は汚染しやすい土壌環境であることから、良質なたい肥等を散布し、微生物の増加を図りましょう。
<問い合わせ先>
児湯農業改良普及センター
電話:0983-43-2311
ファックス:0983-43-2313
次期作に向けたサツマイモ基腐病対策 チラシ (PDFファイル: 164.2KB)
更新日:2021年10月11日